更新日 : 2023.01.13

国から融資を受けられる公的融資制度|無利子や即日で融資を受けられるのか?

国から貸付や融資を受けられる「公的融資制度」には、さまざまな種類の制度があります。制度によって貸付対象や資金使途が異なるため、資金使途や貸付対象に合っている公的融資制度を探すことが重要です。

そこで、無職の方・個人事業主の方・学生またはその保護者の方・会社員やフリーターなどの方を貸付対象とした公的融資制度を解説していきます。国・市・役所・自治体・都道府県などから貸付を受ける方法を探す際は参考にしてみてください。

国からお金を借りられる公的融資制度の一覧

公的融資制度を貸付対象別にまとめたので、国から貸付を受けられる公的融資制度を探している場合は参考にしてみてください。

【解説する公的融資制度】
貸付対象の例 公的融資制度
無職 生活福祉資金貸付制度
求職者支援資金融資制度
臨時特例つなぎ資金貸付制度
個人事業主 日本政策金融公庫が用意する融資制度
労働者福祉資金融資制度
勤労者生活支援特別融資制度
学生またはその親 教育一般貸付(国の教育ローン)
生活福祉資金貸付制度の教育支援資金
看護師等修学資金貸与制度
正社員やフリーター 自治体ローン
母子父子寡婦福祉資金貸付金制度

※制度名の部分をクリック・タップすると、それぞれの資金使途や特徴の詳しい説明を確認できます。

公的融資制度の貸付対象は、利用者の収入や就労の状況によって大きく異なります。また、資金使途も異なるため、公的融資制度を探す際は、まずは自身の状況にあったもののなかから、条件に合う公的制度を探すとよいでしょう。

無職が国から貸付を受けられる公的融資制度の例

国から貸付を受けられる公的融資制度には、無職の方を対象にした制度があります。

【無職が国から貸付を受けられる公的融資制度】
公的融資制度 資金使途
生活福祉資金貸付制度 生活費や福祉にかかわる費用、教育にかかわる資金など
求職者支援資金融資制度 職業訓練を受講する期間中に不足する生活費
臨時特例つなぎ資金貸付制度 他の公的制度から給付や貸付が開始されるまでの間に必要な生活費

※制度名の部分をクリック・タップすると、それぞれの資金使途や特徴の詳しい説明を確認できます。

これらの制度は無職の方への貸付に対応していますが、それぞれで資金使途が異なります。具体的には表内にあるように、特定の期間中に必要となる生活費の貸付を受けられる制度と、その他の状況でも貸付の対象となる制度に分けられます。

特定の期間中に必要となる生活費の貸付を受けるなら「求職者支援資金融資制度」もしくは「臨時特例つなぎ資金貸付制度」を、その他の状況で貸付を受けたい場合には「生活福祉資金貸付制度」を検討するとよいでしょう。

生活福祉資金貸付制度

生活福祉資金貸付制度とは、生活が困窮している方を援助するために、厚生労働省が提供している公的制度のことです。厚生労働省が管轄となり、「社会福祉協議会」という民間の組織を主体に実施されています。

生活福祉資金貸付制度には大きく分けて4種類の貸付資金があり、それぞれで資金使途が異なります。

【生活福祉資金貸付制度の貸付資金】
貸付資金 資金使途
総合支援資金 生活を立て直せるまでの間に必要な費用
・生活費
・敷金・礼金として支払う費用
・就職・転職のための技能習得にかかる費用 など
福祉資金 介護や療養などに使える費用
・介護・障がいのサービスにかかる費用
・障がいを抱える方のための自動車の購入費
・緊急かつ一時的に必要な費用 など
教育資金 高校や大学への入学などに使える費用
・入学金
・制服の購入費
・教科書代 など
不動産担保型生活資金 生活費として使える費用
※利用するには土地や建物を担保にする必要がある。

参照元:全国社会福祉協議会「(別表1)生活福祉資金一覧」

生活福祉資金貸付制度のなかには、生活を立て直すまでに必要な費用として貸付を受けられる「総合支援資金」や、土地や建物を担保に国から生活資金の貸付を受けられる「不動産担保型生活資金」などがあります。

生活福祉資金貸付制度を利用するには、利用を希望する貸付資金ごとで定められた申請手続きを行なう必要があります。

また、資金ごとで対象者も異なるため、生活福祉資金貸付制度を利用する際には、自分が対象に該当している資金を選び、その資金で定められた申請手続きの流れを把握しておくと良いでしょう。

なお、生活福祉資金貸付制度の対象者や申請手続きについては、「生活福祉資金貸付制度」の記事で解説しているため参考にしてみてください。

緊急小口資金であれば無利子で融資を受けられる

生活福祉資金貸付制度には大きく分けて4種類の貸付資金がありますが、その貸付資金のなかにも複数の資金に分かれます。たとえば、貸付資金の一つである福祉資金には、「福祉費」「緊急小口資金」の2種類の資金があります。

そのうちの緊急小口資金は、緊急かつ一時的に生計の維持が困難となった方を対象に生活費を貸付をする少額の費用です。貸付上限額を10万円までとして、連帯保証人が不要かつ無利子で貸付を受けられます。

【緊急小口資金の概要】
貸付上限額 10万円(※1)
資金使途 生活費など
対象者 緊急かつ一時的に生計の維持が困難となった世帯の方
貸付利子(金利) 無利子
担保・保証人 不要

※1:特定の条件に該当する世帯は、貸付上限額を20万円以内となります。期間によって異なるため、詳細は厚生労働省のページをご確認ください。

生活福祉資金貸付制度の貸付資金のなかには、連帯保証人をつけないと貸付利子が適用されるものもあります。そのような貸付資金を利用する場合には貸付利子が発生するため、貸付金とともに利子を償還(返済すること)する必要があります。

しかし、緊急小口資金は無利子の貸付資金であるため、貸付金の分のみを償還することになります。

無利子での融資を受けたい場合、緊急小口資金の利用も視野に入れてみると良いでしょう。緊急小口資金を受給するための要件については、「緊急小口資金」の記事を参考にしてみてください。

求職者支援資金融資制度

求職者支援資金融資制度は、職業訓練受講給付金の受給が決定している方、もしくは現時点で受け取っている方を対象とした貸付制度です。

職業訓練受講給付金とは、雇用保険を受給できない求職者の生活を支援するための給付金のことです。ハローワークに通いつつ職業訓練を受講することで、訓練期間中の生活に必要な資金の給付を受けられます。

その職業訓練受講給付金を受けても生活費が不足する場合、求職者支援資金融資制度の貸付対象となり、不足する生活費の融資を受けられます。

【求職者支援資金融資制度の概要】
貸付額 月額5万円または10万円
※配偶者の有無などにより貸付額が変わります。
資金使途 生活費など
対象者 いずれかに該当する方
・職業訓練受講給付金の支給の決定を受けている
・ハローワークで求職者支援資金融資要件確認書の交付を受けている
貸付利率(金利) 年3.0%
担保・保証人 不要

参照元:厚生労働省「求職者支援資金融資のご案内」

求職者支援資金融資制度を利用すれば、月に5万円または10万円を貸付額として、不足する生活費の融資を受けられます。

職業訓練受講給付金を受けても生活費が不足する場合、求職者支援資金融資制度の利用を検討してみてください。求職者支援資金融資制度の申請方法については、「求職者支援資金融資」の記事を参考にしてみてください。

臨時特例つなぎ資金貸付制度

臨時特例つなぎ資金貸付制度は、現時点で住居がなく、給付や貸付の公的制度の申請が受理されている離職者の生活の自立を支援するための公的制度です。

【臨時特例つなぎ資金貸付制度の概要】
貸付上限額 10万円以内
資金使途 生活費など
貸付対象 住居のない離職者であって、次のいずれの条件にも該当する方
・離職者を支援する給付や貸付の公的制度の申請が受理されており、かつ給付や貸付の開始までの生活に困窮していること
・貸付を受ける方の名義の金融機関の口座を持っていること
貸付金利子(金利) 無利子
担保・保証人 不要

参照元:厚生労働省「臨時特例つなぎ資金貸付制度 |厚生労働省」

臨時特例つなぎ資金貸付制度を利用することで、他の公的制度から給付や貸付が開始されるまでの間に必要な生活費の貸付を受けられます。無利子の公的融資制度であるため、利用しても貸付利子は発生しません。

現時点で住居がなく、給付や貸付の公的制度の申請が受理されている離職者であれば、臨時特例つなぎ資金貸付制度の利用を検討してみてください。臨時特例つなぎ資金貸付制度の申請方法については、「臨時特例つなぎ資金貸付制度」の記事を参考にしてみてください。

個人事業主が国から貸付を受ける方法の例

国から貸付を受けられる公的融資制度には、個人事業主の方を対象にした制度もあります。

【個人事業主が国から貸付を受けられる公的融資制度】
公的融資制度 資金使途
日本政策金融公庫が用意する融資制度 事業性資金や教育にかかわる資金など
労働者福祉資金融資制度 生活費や教育費など
勤労者生活支援特別融資制度 生活費
※労働金庫のローンの利用者であれば返済条件の見直しも可能

※制度名の部分をクリック・タップすると、それぞれの資金使途や特徴の詳しい説明を確認できます。

これらの制度は個人事業主の方への貸付に対応しており、利用できる資金使途が事業性資金か生活費なのかで大別されます。定められた資金使途以外に使えないため、まずは利用したい資金が事業性資金か生活費なのかを検討しておきましょう。

日本政策金融公庫が用意する融資制度

日本政策金融公庫とは、民間の金融機関が行なう業務の補完をしつつ、国民生活の向上の寄与を目的として設立された政策金融機関です。具体的には、事業性資金や教育資金などの貸付を行なっています。

日本政策金融公庫が用意する融資制度にはさまざまな種類がありますが、個人事業主を対象とした融資制度には下記が挙げられます。

【個人事業主を対象とした融資制度の例】
融資制度 概要
一般貸付 多くの業種の中小企業の方を対象に、運転資金や設備資金を融資する制度。
経営環境変化対応資金(セーフティネット貸付) 一時的な売上の減少などの業況が悪化している方を対象に、設備資金や運転資金を融資する制度。
新規開業資金 新たに事業を始める方、または事業の開始から7年以内の方を対象に、事業に必要な設備資金や運転資金を融資する制度。
企業活力強化資金 小売業などを営む方を対象に、設備資金や運転資金などを融資する制度。

参照元:日本政策金融公庫「融資制度を探す 国民生活事業|日本政策金融公庫」

日本政策金融公庫が用意する融資制度には、個人事業主や中小企業の方を対象にした「一般貸付」や、売上の減少などの業況が悪化している方を対象とした「経営環境変化対応資金(セーフティネット貸付)」などがあります。

それぞれ融資対象が異なるため、日本政策金融公庫の融資制度を探す際は、融資対象に該当する制度を選ぶようにしましょう。
融資対象について調べる際は、日本政策金融公庫「融資制度を探す 国民生活事業」を参考にしてみてください。

労働者福祉資金融資制度

労働者福祉資金融資制度は、個人事業主などを対象に、生活費や教育費といった費用を融資する制度です。自治体と各地域の労働金庫が提携して実施されており、地域によっては「勤労者貸付制度」「勤労者福祉資金融資制度」などと名称が異なります。

【労働者福祉資金融資制度の概要】
貸付限度額 100万円
資金使途 生活費、教育費、医療、住宅修繕費など
融資対象者 いずれにも該当する方
・個人事業主として働いている、または中小企業に勤めている
・地域で定められた所得の基準を満たしている
・世帯の生計を維持している
融資金利(融資利率) 地域によって異なる
担保・保証人 原則不要

※地域によっては制度の内容が異なる場合があります。

労働者福祉資金融資制度を利用することで、生活費や教育費などの融資を受けられます。事業性資金としては使えませんが、生活費や教育費などの融資を受けたい場合は、労働者福祉資金融資制度の利用を検討してみてください。

なお、融資金利や貸付限度額といった労働者福祉資金融資制度の内容は、自治体によって異なる場合があります。

労働者福祉資金融資制度に関する情報は各自治体がインターネットなどで公表しているため、労働者福祉資金融資制度の利用を検討する際は、住んでいる地域の自治体が公表する情報を確認してみると良いでしょう。

住んでいる地域の自治体の情報を探す際は、地方公共団体情報システム機構「J-LIS 全国自治体マップ検索」を参考にしてみてください。

勤労者生活支援特別融資制度

勤労者生活支援特別融資制度は、勤務先の事情による離職や収入の減少などで生活に困っている方を対象とした制度のことです。全国の労働金庫が主体となって実施されています。

労働金庫とは、労働組合や生活協同組合の出資により、労働金庫法にもとづいて運営されている非営利の金融機関のことです。略称として、「ろうきん」と呼ばれることもあります。

労働金庫は全国に13あります。いずれの労働金庫でも勤労者生活支援特別融資制度が用意されており、居住または勤務している地域に設置されている労働金庫が制度の申請先となります。

【勤労者生活支援特別融資制度の概要】
融資限度額 資金使途によって異なる。
・生活費の場合は100万円まで
・住宅や教育が目的の場合は300万円まで など
資金使途 融資の申し込みの方:生活費、教育費、住宅費など
すでに労働金庫のローンを利用中の方:返済額の変更などの返済条件の見直し
対象者(※1) 勤務先の事情による離職や収入の減少などで生活に困っている方
金利(融資金利) 労働金庫によって異なる
担保・保証人 原則不要

参照元:全国労働金庫「その他 ろうきんの生活応援融資制度|全国労働金庫協会(ろうきん協会)」
※1:提供元となる労働金庫によって、他の条件が定められている場合もあります。

勤労者生活支援特別融資制度では、融資を申し込んだ方と労働金庫のローンを利用している方によって利用後の対応が異なります。

融資を申し込んだ方に対しては、生活費や教育といった費用の貸付が行なわれます。一方、労働金庫のローンを利用している方に対しては、返済額の見直しや据置期間の延長といった返済条件の見直しが行なわれます。

なお、勤労者生活支援特別融資制度を利用する場合、住んでいる地域、または勤務している地域に設置された労働金庫で定められた方法で申込手続きが必要です。

申込手続きについては、労働金庫の公式サイト内の勤労者生活支援特別融資制度に関するページで公表されています。勤労者生活支援特別融資制度を利用する場合、住んでいる地域または勤務している地域に設置された労働金庫の公式サイトを確認すると良いでしょう。

学生やその親が国から貸付を受けられる方法の例

国から貸付を受けられる公的融資制度には、学生やその親を対象にした制度もあります。

【学生やその親が国から貸付を受けられる公的融資制度】
公的融資制度 資金使途
教育一般貸付(国の教育ローン) 入学金や受験費用といった進学にかかわる費用
生活福祉資金貸付制度の教育支援資金 授業料や教科書代といった就学・入学にかかわる費用
看護師等修学資金貸与制度 将来看護業務に勤めるための修学にかかわる費用

※制度名の部分をクリック・タップすると、それぞれの資金使途や特徴の詳しい説明を確認できます。

これらの制度は学生やその親への貸付に対応しています。定められた資金使途以外に使えないため、学生やその親が公的融資制度を探す際は、貸付対象と資金使途に合った制度を選ぶようにしてみてください。

教育一般貸付(国の教育ローン)

教育一般貸付は、学生の保護者を対象として、日本政策金融公庫が用意している制度です。一般的に「国の教育ローン」と呼ばれることもあります。

日本政策金融公庫とは、民間の金融機関が行なう業務を補完しつつ、国民生活の向上の寄与を目的として設立された政策金融機関です。教育費だけでなく、事業性資金などの融資も行なっています。

【教育一般貸付の概要】
融資限度額 子ども一人につき350万円
※一定の要件を満たす場合は450万円まで
資金使途 ・入学金、授業料、受験費用などの進学に関わる費用
・定期券代、在学のためのアパート代、パソコン購入費など学校に通う際に必要となる費用
対象となる方 いずれにも該当する方
・融資の対象となる学校に入学・在籍される方の保護者
・主に生計を維持されており、世帯年収が所定の金額以内の方
金利 年1.8%
担保・保証人 担保:不要
連帯保証人:(財)教育資金融資保証基金の保証、または連帯保証人が必要

参照元:日本政策金融公庫「教育一般貸付(国の教育ローン)|日本政策金融公庫」

教育一般貸付を利用する場合、子ども一人につき原則350万円を融資限度額として、入学金や通学費などの融資を受けられます。

融資の対象となるのは学生の保護者となるため、学生本人が申し込むことは原則できません。ただし、収入があり、独立して生計を営んでいる学生であれば、教育一般貸付の申し込みが可能です。

なお、教育一般貸付を利用するには、日本政策金融公庫によって定められた利用条件を満たしている必要があります。

また、利用条件を満たしたうえで所定の手続きも申込時に必要になるため、教育一般貸付の利用を検討している場合、「教育一般貸付(国の教育ローン)」の記事から利用条件や申請手続きについて調べておくと良いでしょう。

生活福祉資金貸付制度の教育支援資金

教育支援資金は、「生活福祉資金貸付制度」という公的制度で定められた貸付資金の一つです。生活福祉資金貸付制度とは、生活が困窮している方を援助するために、厚生労働省が提供している公的制度のことです。

教育支援資金には、「教育支援費」「就学支度費」という2つの資金があり、それぞれ貸付額や資金使途などが異なります。

まず「教育支援費」とは、高校、大学、高等専門学校などに就学するのに必要な貸付資金です。学校の授業料や実習費といった資金の貸付を受けられます。

【教育支援費の概要】
貸付上限額 高校:月3.5万円以内
高専:月6万円以内
短大:月6万円以内
大学:月6.5万円以内
※特に必要と認める場合は、貸付上限額の1.5倍まで貸付可能
資金使途 高等学校・大学・高等専門学校に就学するのに必要な経費
・授業料
・施設設備費
・実習費
・教科書代 など
貸付対象 就学を控えている学生
貸付利子(金利) 無利子
担保・保証人 原則不要

参照元:全国社会福祉協議会「(別表1)生活福祉資金一覧」

教育支援資金の場合、就学先によって貸付上限額が変わります。たとえば、大学に就学する場合、ひと月6.5万円を貸付上限額として、授業料や実習費などの貸付を受けられます。

次に「就学支度費」とは、高校、大学、高等専門学校などに入学するのに必要な貸付資金です。学校の入学費や制服の購入費などの貸付を受けられます。

【就学支度費の概要】
貸付上限額 50万円
資金使途 高等学校・大学・高等専門学校に入学する際に必要な経費
・入学費
・制服の購入費 など
貸付対象 入学を控えている学生
貸付利子(金利) 無利子
担保・保証人 原則不要

参照元:全国社会福祉協議会「(別表1)生活福祉資金一覧」

就学支度費を利用する場合、貸付上限額を50万円までとして、入学費や制服の購入費といった資金の貸付を受けられます。

なお、教育支援資金の貸付対象となるには、住んでいる地域や利用する貸付資金で定められた要件を満たす必要があります。教育支援資金の要件については、「教育支援資金」の記事で解説しているため参考にしてみてください。

看護師等修学資金貸与制度

都道府県によっては用意されていない場合もありますが、看護師等修学資金貸与制度も学生を対象にした公的融資制度です。

看護師等修学資金貸与制度は、将来看護業務に勤める意思があり、学校などの養成施設に通っている方を対象とした公的制度です。都道府県を主体に実施されており、利用することで学費などの修学にかかる資金の貸与を受けられます。

【看護師等修学資金貸与制度の概要】
貸与金額 通っている養成施設や専攻しているコースによって異なる
・保険師修学資金
月額32,000円(民間立養成施設の場合は月額36,000円)
・助産師修学資金
月額32,000円(民間立養成施設の場合は月額36,000円)
・看護師修学資金
月額32,000円(民間立養成施設の場合は月額36,000円)
・准看護師修学資金
月額15,000円(民間立養成施設の場合は月額21,000円)
・大学院修学資金(修士課程)
月額83,000円(国外の大学院の場合は月額200,000円)
資金使途 修学にかかる費用
・学費
・交通費
・教科書代 など
貸与資格 将来看護業務に勤める意思があり、看護に関する学校や養成施設に通っている方
利子(金利) 無利子
担保・保証人 担保:不要
保証人:必要

参照元:厚生労働省「・看護師等修学資金の貸与について(◆昭和37年06月19日発医第177号)」

看護師等修学資金貸与制度を利用する場合、無利子での貸与を受けられます。「看護師等修学資金貸与制度」の記事では、看護師等修学資金貸与制度の貸与資格や申請手続きなども解説しているため、参考にしてみてください。

会社員やフリーターなどが国から貸付を受ける方法の例

国から貸付を受ける公的融資制度には、会社員やフリーターなどを対象にした制度もあります。

【会社員やフリーターなどが国から貸付を受けられる公的融資制度】
公的融資制度 資金使途
自治体ローン 生活費、教育費、介護費、医療費、住宅費
※住んでいる地域によって異なる場合があります。
母子父子寡婦福祉資金貸付金制度 事業性資金や生活費、教育費、医療費といったさまざまな資金

※制度名の部分をクリック・タップすると、それぞれの資金使途や特徴の詳しい説明を確認できます。

これらの制度は会社員やフリーターへの貸付に対応していますが、貸付対象が異なります。たとえば、母子父子寡婦福祉資金貸付金制度は、20歳未満の児童を扶養しており、配偶者のいない母子家庭や父子家庭、寡婦を貸付対象にした制度です。

対象にならない場合は当然申し込めないため、会社員やフリーターが公的融資制度を探す際は、自分が対象となる制度を選ぶようにしてみてください。

自治体提携ローン

自治体ローンとは、市区町村内に居住または勤務する方の生活の安定と向上を目的として、さまざまな資金を融資する制度のことです。自治体と労働金庫が提携して実施されており、地域によっては「自治体提携融資制度」などと呼ばれています。

自治体提携ローンの内容は地域によって異なりますが、下記のような資金の融資を受けることが可能です。

【自治体提携ローンによって融資を受けられる資金の例】

  • 生活費
  • 教育費
  • 医療費
  • 住宅の建設や改築にかかる費用
  • 育児や介護にかかる費用 など

※自治体によっては異なる場合があります。

ローンの利用条件や融資限度額といった情報は、各自治体でインターネットなどで公表しています。自治体提携ローンの利用を検討する際は、住んでいる地域または勤務している地域の公式サイトを確認してみると良いでしょう。

自治体の公式サイトを探す際は、地方公共団体情報システム機構「J-LIS 全国自治体マップ検索」を参考にしてみてください。

母子父子寡婦福祉資金貸付金制度

母子父子寡婦福祉資金貸付金制度(ぼしふしかふふくししきんかしつけきんせいど)は、20歳未満の児童を扶養しており、配偶者のいない母子家庭や父子家庭、寡婦を貸付対象にした制度です。

貸付対象として定められている「寡婦(かふ)」とは、配偶者のない女子であって、かつて配偶者のない女子として児童を扶養していたことのある方を指します。

母子父子寡婦福祉資金貸付金制度には12種類の資金があり、それぞれ資金使途が異なります。母子父子寡婦福祉資金貸付金制度を利用する場合、資金使途に合った資金を選びましょう。

【母子父子寡婦福祉資金貸付金制度の資金の種類】
資金の種類 資金使途
事業開始資金 事業を始めるのに必要な設備や機械などの購入資金
事業継続資金 現在営んでいる事業を継続するために必要な運転資金
修学資金 子どもが高校、高等専門学校、短期大学、大学、大学院、専修学校に就学するために必要な資金
技能習得資金 事業を始めたり就職したりするために必要な知識や技能を習得するのに必要な資金
修業資金 子どもが事業を始めたり、就職したりするために必要な資金
就職支度資金 子どもや寡婦が就職するために直接必要な購入資金
医療介護資金 医療や介護を受けるために、子どもや寡婦が必要とする資金
生活資金 生活を安定・維持するために必要な資金
住宅資金 住宅の建設、購入、補修、保全、改築、増築するのに必要な資金
転宅資金 住宅の移転の際に、住宅を貸借するために必要な資金
就学支度資金 子どもが就学・修業するために必要な資金

参照元:内閣府男女共同参画局「母子父子寡婦福祉資金貸付金制度 | 内閣府男女共同参画局」

母子父子寡婦福祉資金貸付金制度を利用することで、事業や修業、医療などにかかる費用の貸付を受けることが可能です。

なお、母子父子寡婦福祉資金貸付金制度の利用条件は、資金の種類によって異なります。貸付額や利率なども異なるため、まずは資金使途に合った資金を特定したうえで、その資金の制度情報を調べると良いでしょう。

母子父子寡婦福祉資金貸付金制度の資金に関する情報は、「母子父子寡婦福祉資金貸付金制度」の記事を参考にしてみてください。

国から即日で貸付を受けることは難しい

調査した範囲では、即日で貸付を受けられると公表する公的融資制度はありませんでした。

たとえば、緊急かつ一時的に必要な費用を無利子で融資を受けられる緊急小口資金の場合、東京都の社会福祉協議会では、申し込みから資金が交付されるまで最短でも5日かかります。

また、事業性資金や教育資金の融資制度を用意する日本政策金融公庫の場合、融資が決まるまでの平均所要日数は2週間程度かかります。

なお、公的融資制度のなかには、貸付までの時間を公表していない制度もありました。そのため、「国から即日で貸付を受けられない」と言い切ることもできません。

公的制度には助成金や給付金を受給できる制度もある

公的制度には、助成金や給付金を受給できる制度もあります。そのような制度であれば貸付ではないため、受け取った資金を返還する必要はありません。

助成金や給付金を受給できる公的制度には、下記が挙げられます。

【助成金や給付金を受給できる公的制度の例】
公的制度 概要
住居確保給付金 離職・廃業から2年以内である、またはその程度まで収入が減少している世帯の生計を維持する方を対象に、家賃相当額を原則3か月間支給する公的制度。
職業訓練受講給付金 ハローワークに求職を申し込んだ方を対象に、月額10万円を限度として支給する公的制度。
傷病手当金 病気やけがが原因で会社を休み、事業主から十分な報酬が受けられない方を対象に、手当金を支給する公的制度。
生活保護 生活に困窮する方に対して、日常生活に必要な費用や家賃などを支給する公的制度。

※厚生労働省「生活を支えるための支援のご案内」には、助成金や給付金を受給できる公的制度が複数記載されているので参考にしてみてください。

助成金や給付金を受給できる公的制度は、それぞれ対象が異なります。助成金や給付金を受給できる公的制度を利用する場合、対象に該当する制度を探すことが必要です。

なお、自分の状況の複雑さなどが理由で対象に該当するかの判断が難しい場合には、下記のような相談窓口を活用してみてください。各給付金や助成金に関して、申し込めるか否かを担当者に相談が可能です。

【助成金や給付金の相談窓口】
住居確保給付金「住居確保給付金 申請・相談窓口」(※最寄りの自立相談支援機関をお探しのうえで問い合わせてみてください)
職業訓練受講給付金「全国ハローワークの所在案内」(※住所を管轄するハローワークをお探しのうえで問い合わせてみてください)
生活保護「都道府県別・福祉事務所一覧」(※現在お住まいの地域を所管する福祉事務所をお探しのうえで問い合わせてみてください)

公的融資制度に関するQ&A

ここからは、下記の質問に対する回答と解説をしていきます。

【公的融資制度に関するQ&A】

公的融資制度に関する疑問点がある場合、それぞれの質問に対する回答と解説を参考にしてみてください。

無利子で国から貸付を受ける方法はないの?

公的融資制度には、無利子・金利なしで貸付が行なわれる制度もあります。取り上げた公的融資制度のなかで、無利子・金利なしで国から貸付が行なわれる制度は下記のとおりです。

【無利子で貸付が行なわれる公的融資制度の例】
公的融資制度 貸付対象 資金使途
生活福祉資金貸付制度の緊急小口資金 緊急かつ一時的に生計の維持が困難となった方 緊急かつ一時的に必要な生活費
臨時特例つなぎ資金貸付制度 現時点で住居がなく、給付や貸付の公的制度の申請が受理されている離職者 給付や貸付が開始されるまでに不足する生活費
生活福祉資金貸付制度の教育支援資金 就学や入学を控えている学生本人 就学や入学にかかわる費用
看護師等修学資金貸与制度 将来看護業務に勤める意思があり、学校などの養成施設に通っている学生 将来看護業務に勤めるための修学資金

いずれの公的融資制度も、資金使途や貸付対象が異なります。無利子の公的融資制度を利用する場合、資金使途や貸付対象に合った制度を探すようにしましょう。

公的融資制度の利用する際にプライバシーは守られるの?

公的融資制度を実施している省庁や金融機関は、共通して「利用者の個人情報の保護に努めている」という旨を公表しています。

たとえば、事業性資金や教育費などの貸付を行なう日本政策金融公庫は、個人情報を適正に取り扱い、保護することが責務であると公表しています。

また、厚生労働省「個人情報保護方針」には、「本人からの同意を得ているなどの特別な理由がない限り、収集した個人情報を第三者に提供しない」と記載されています。

そのため、日本政策金融公庫や厚生労働省が用意する公的融資制度では、利用者のプライバシーを守るための体制は取られていると言えるでしょう。

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