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身に覚えのない請求が来た時の確認方法と不正利用されたときの対処方法

クレジットカードの明細をチェックしながら「この請求は何の支払いだろう?」と疑問に思っている人もいるのではないでしょうか。もしかしたら不正利用ではないかと考えると不安になりますよね。

カード会社には身に覚えのない請求に関する問い合わせが日々届くようで、三井住友カードの公式サイトには「お問い合わせいただく中には、お客さま自身のご利用であるケースが多くございます」という文章があります。
カード会社からの案内が少ないのであまり知られていませんが、カード会社の事務処理の都合上「実際のカード利用日と明細上の利用日が異なっている」「実際の店舗名と明細に書かれている店舗名が違う」などの現象が起こることがあり、それが問い合わせの多い理由になっているようです。

そのため、身に覚えのない請求が来たときは、カード会社の公式サイトにある「明細に関するFAQページ」を確認するほか、本当に思い当たる節はないのか改めて考えてみるのがいいでしょう。本当に何も思いつかない場合は、カード会社のコールセンターに問い合わせてください。

この記事では「身に覚えがない請求が来たときに確認すべきポイント」「身に覚えのない請求が来たときの対処法」について解説します。

身に覚えがない請求がきたときに確認すべきポイント

身に覚えのない請求がカード明細に登録されている場合、まずはその請求が本当に身に覚えのないものなのか確認してみましょう。
カード会社の事務処理の都合上、カード明細に表示されるデータは必ずしも事実の通りにならないことがあるからです。

たとえば、店舗がカード会社に売上データを送るのが遅れると、カード明細に表示される利用日時は実際の日時と異なってしまうことがあります。
また、駅ビルやショッピングセンターなどに入っているテナントを利用したときは、店舗名ではなく駅ビルやショッピングセンターの名前で明細に登録されるケースがあります。

そのほか、家族カードの利用分が本カードの明細に登録されることを知らず、家族カードの利用分を不正利用と勘違いしてしまうケースなども考えられます。
利用明細に不正利用と思われる利用分が登録されている人は、これから紹介するポイントを確認して、思い当たる節がないかを考えてみましょう。

実際のカード利用日と明細のカード利用日が異なっている

クレジットカードの利用明細に記載されているカード利用日は、実際のカード利用日と異なるケースがあります。具体的には、以下のような場合に実際のカード利用日と明細のカード利用日がズレることがあるようです。

【カード利用日が異なって表示される状況の例】

状況 具体的な説明
インターネットショッピングを利用した 決済日は注文日ではなく商品の発送日になることがある。
オンラインで予約商品を購入した 決済日は予約をした日ではなく、商品の発送日になることがある。
ホテルや旅行をオンラインで予約した 決済日は実際の利用日ではなく、予約日になることがある。
航空券をオンラインで予約した 決済日は搭乗日ではなく、予約日になることがある。

※株式会社ジェーシービーや楽天カード株式会社の公式サイトを参考に編集部で表を作成。

複数のカード会社の公式サイトを確認してみたところ、実際のカード利用日と利用明細のカード利用日が異なるのはインターネット上でカードを利用したときが多そうなことがわかりました。
ネットショッピングを利用した記憶のある人は、不正利用の疑いのある明細を購入したときのことについて、注文日や発送日などを確認してみましょう。商品を購入したサイト(楽天やAmazonなど)のマイページで注文履歴を確認すれば、何かわかるかもしれません。

カード利用先と実際の店舗名が異なっている

クレジットカードの利用明細に登録されるカード利用先は、必ずしも実際の店舗名と一致しているとは限りません。
そのため、間違いなくカード会員本人が利用したものであっても、利用明細に表示される店舗名に覚えがないゆえに不正利用と勘違いしているケースがあります。

たとえば、ショッピングセンターや百貨店など、複数のテナントが入っている施設で買い物をした場合は、テナント名ではなく施設名が表記されることがあります。
具体的には、百貨店の「髙島屋」に入っているユニクロでクレジットカードを利用した場合、決済システムの都合上により、利用明細に「ユニクロ」ではなく「髙島屋」と記載されるケースがあるのです。

また、カード会社と事業者の中間に入って決済システムを提供する企業(決済代行業者)を通してクレジットカードが利用されている場合は、利用店舗名に決済代行業者の名前や電話番号が記載されるケースがあります。

楽天カードの画像1

※引用:楽天カード公式サイト「ご利用覚えのない請求に関して|楽天カード

そのほか、カード会社の事務処理の関係で、実際の店舗名と利用明細に掲載される名称に違いが出るケースもあります。
同じ利用先でもカード会社によって掲載名称が異なるケースもあり、たとえばインターネットプロバイダー「OCN」の請求分は、三井住友カード株式会社の利用明細には「NTTコミュニケーションズご利用代金」と表記されますが、楽天カード株式会社の利用明細には「NTTコム ご利用代金」と掲載され、株式会社オリエントコーポレーション(オリコカード)の利用明細には「NTTコミュニケーションズ」と表記されます。

カード会社の中には、実際の店舗名と利用明細に表示される名称が異なる利用先を自社の公式サイトで紹介しているところがあります。

【表記の違いを紹介しているカード会社の例】

カード会社名 URL
株式会社アプラス https://faq.aplus.co.jp/faq_detail.html?id=10006917&category=426&page=1
株式会社オリエントコーポレーション https://www.orico.co.jp/support/request/#anch-05
株式会社クレディセゾン https://www.saisoncard.co.jp/guide/oboenashi.html
株式会社ジェーシービー https://www.jcb.co.jp/service/safe-secure/trouble/unknown-charges/
株式会社ジャックス https://www.jaccs.co.jp/service/support/securityinfo/fumeiseikyuu/
株式会社ビューカード https://www.jreast.co.jp/card/guide/shoplist/
三井住友カード株式会社 https://www.smbc-card.com/mem/oshiharai/pop/wm_shoplist.jsp
楽天カード株式会社 https://www.rakuten-card.co.jp/security/no-usage-bill/list/?l-id=corp_oo_no-usage-bill_to_list01&scid=su_795

明細に登録されている店舗名と実際の利用先が異なっている可能性のある人は、自分が保有するクレジットカードを発行しているカード会社の公式サイトに、実際の店舗名と利用明細に表示される名称が異なる利用先に関する情報がないか確認してみましょう。

家族や友人、恋人などにクレジットカードを利用された

「子どもがオンラインゲームの課金に自分のクレジットカードを利用していた」「友人がAmazonのアカウントに自分のクレジットカードを登録していた」など、身近な人がカード会員の知らないところでクレジットカードを利用しているおそれも否定できません。

万が一、家族や友人にクレジットカードを使われたおそれがある場合は、クレジットカード裏面に書かれているカード会社のコールセンターに「不正利用された可能性がある」と電話してみましょう。
コールセンターに連絡をすればカード会社が不審な利用について詳しい調査してくれます。調査結果が判明すれば、誰が利用したのか推測できるかもしれません。

ただし、家族や同居人がカードを利用していたことが判明した場合、カード会員にはその利用代金を支払う義務があります。
カード会社は利用規約において、家族や同居人がカードを無断で利用した分については補償対象外と定めているからです。

(前略)
2.前項但し書の定めにかかわらず次の各号のいずれかに該当する場合には、支払免除の対象となりません。(中略)

(2)会員の家族、同居人、留守人その他会員の委託を受けて身の回りの世話をする者等、会員の関係者が紛失、盗難等に関与し、又は不正使用した場合。(後略)

※引用:楽天カード公式サイト「カード会員規約|楽天カード

(前略)
3.次の場合は、当社はてん補の責を負いません。なお、本項において会員の故意過失を明示的に記載しているものを除き、会員の故意過失は問わないものとします。(中略)

(3)会員の家族・同居人・当社から送付したカードまたはチケット等の受領の代理人による不正利用に起因する場合(後略)

※引用:三井住友カード公式サイト「三井住友カード会員規約(個人会員用) |クレジットカードの三井住友VISAカード

同居していない恋人や友人にクレジットカードを利用されたとき、補償を受けられるのかについては、利用規約から読み取ることができませんでした。気になる人は、カード会社のコールセンターに直接問い合わせてみることをおすすめします。

家族カードの利用分は本カードの明細に記録される

家族カードを発行している場合、家族カードの利用分は本カードの利用明細に記録されます。そのため、家族カードを発行している場合、身に覚えのない利用分は家族カードで決済されたものである可能性があります。

家族カードを発行している人は、最近カードで買い物したかを家族カード会員に確認してみましょう。
利用明細でカード利用者を確認できる場合は、利用者の欄が「家族」となっていないか確認してみるのもいいでしょう。

楽天カードの画像2

※引用:楽天カード公式サイト「ご利用覚えのない請求に関して|楽天カード

海外利用分の請求は国内サービスの利用分の可能性がある

「サービスを提供している会社が海外にある」「サービスを提供するために利用されているサーバーが海外にある」という場合は、国内サービスの利用分だったとしても海外利用分として利用明細に計上されることがあります。

たとえば、下記の画像は音楽ストリーミングサービス「Spotify」の利用代金をJALカードで決済したときに計上された利用明細です。

利用明細

現地通貨額や通貨の名称、換算レートが記載されているので、一見すると海外で利用したかのように見えますが、これは国内サービスを利用したときの明細です。
エステの利用代金やネットショッピング、セキュリティーソフトの代金、アプリ課金などは上記のように表示されることがあるので、身に覚えのない海外利用分が明細にあるからといって、それが不正利用であるということはできません。(参考サイト

身に覚えのない海外利用分の請求が上がってきている場合は、利用内容や請求金額などを確認して、本当に身に覚えのない利用なのか改めて考えてみましょう。すぐに思い出せない場合は、カード裏面に記載されたカード会社のコールセンターに電話してみてください。

たまにしかない請求を忘れている可能性はないか考えてみる

会費やサブスクリプションの料金の中には、年に1~2回しか請求が来ないものがあります。請求される頻度が少ないゆえに存在を忘れている可能性があるので、身に覚えのない請求があった場合は年に数回しか請求されない料金はなかったか思い出してみましょう。

定期的な支払いは毎年同じ時期に請求されることが多いので、昨年度の明細を見れば判断できる可能性があります。昨年度の同じ月の明細に同じ請求が記載されているのであれば、それはたまにしかない請求の可能性が高いでしょう。

編集部が調べた限りでは、各カード会社が提供している会員専用のウェブページでは、過去1年分かそれ以上の明細をチェックできるようになっているケースが多いようです。過去の明細を確認したい人は、会員専用ウェブページにアクセスしてみましょう。
1年以上前の明細を確認したい人は、カード裏面に書かれているコールセンターまで電話してみてください。

身に覚えがない請求を見つけたときの対処法

いろいろ考えたけどどうしても身に覚えがないという人は、カード会社のコールセンターに電話してみましょう。
電話を受けると、カード会社はその請求が不正利用かどうかを調査してくれます。そして、身に覚えのない請求が不正利用だった場合は、カード会社が損害額を補償してくれます。

【カード会社のコールセンターの電話番号】

カード会社名 電話番号
アメリカン・エキスプレス・インターナショナル・インコーポレイテッド カードによって異なる(参考サイト
株式会社イオン銀行(イオンカード) 0570-071090 または 043-296-6200
株式会社エポスカード (東京)03-3383-0101
(大阪)06-6630-0101
株式会社オリエントコーポレーション 地域によって異なる(参考サイト
株式会社クレディセゾン 0570-064-133
※国際電話、IP電話の場合は03-5996-1111または06-7709-8000
株式会社ジェーシービー (東京)0422-79-1050
(大阪)06-6942-3075
(福岡)092-732-3651
(札幌)011-271-1880
株式会社ビューカード 03-6685-7000
三菱UFJニコス株式会社 (MUFG) カードによって異なる(参考サイト
(DC) 03-3770-1177 または 06-6533-6633
(NICOS) 0570-025405 または 03-5940-1100
ライフカード株式会社 045-914-7003
楽天カード株式会社 複数あり(参考サイト

ただし「会員の故意または重大な過失があった場合」「取引の際に暗証番号が利用されていた場合」など、不正利用であることが証明されても補償を受けられないケースも存在します。
また、クレジットカードの裏面にサインをしていない場合、補償を受けることはできない可能性が高くなります。

不正利用の補償に関する話は「クレジットカードが不正利用された場合は補償してもらえるの?」の記事を参考にしてください。