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JCB・VISA・MasterCardで審査難易度は変わるのか?

クレジットカードを申し込むとき「JCB、VISA、Mastercard(マスターカード)など、国際ブランドで審査難易度が変わるのか?」という疑問を持っている方もいると思います。

結論から言うと、国際ブランドによって審査難易度が変わることは原則としてありません。クレジットカードの審査は、国際ブランドでなくカード会社が実施するものだからです。
ただし、国際ブランドによって発行しているカード会社が異なる場合は、審査難易度に違いが出る可能性があることを覚えておきましょう。

この記事では、国際ブランドという言葉の定義に始まり、国際ブランドによって審査難易度が異なる可能性、日本での人気が高い国際ブランドなどについて解説します。

カード会社ごとの審査難易度の違いは「審査が甘いクレジットカードの作り方」のページを参考にしてください。

国際ブランドとは?

経済産業省がまとめた「キャッシュレス用語集」によれば、国際ブランドとは「世界各地に数多くの加盟店を持ち、国際的に通用するクレジットカードブランドのこと」と定義されています。

国際ブランド
世界各地に数多くの加盟店を持ち、国際的に通用するクレジットカードブランドのこと。

※引用:経済産業省「キャッシュレス関連用語集

2021年7月現在、以下に示す7つのブランドが国際ブランドと呼ばれています。

【国際ブランドの種類】

付帯している国際ブランドは、クレジットカード表面の右下を見ればわかります。クレジットカードに「VISA」や「JCB」のマークが付いているのを見たことがあると思いますが、このマークが国際ブランドを表しています。

国際ブランドが付帯するクレジットカードを持っている人は、保有するクレジットカードに付帯する国際ブランドの加盟店で買い物ができます。
たとえば、国際ブランドにVISAが付帯するクレジットカードを持っている人は、VISAの加盟店で買い物ができます。
しかし、Mastercardにしか加盟していないお店の場合は、VISAが付帯するクレジットカードで買い物をすることはできません。この場合、買い物に利用できるのはMastercardのみとなります。

国際ブランドによって審査難易度が異なることは原則としてない

原則として、国際ブランドによって審査難易度が異なることはありません。クレジットカードを発行しているのは、あくまでもカード会社だからです。

ここで、経済産業省の説明やカード会社の事業内容に書かれている記述をもとに、国際ブランドとカード会社の定義と違いについて改めて確認しておきましょう。

【国際ブランドとカード会社の定義】

用語 定義
国際ブランド 世界各地に数多くの加盟店を持ち、国際的に通用するクレジット カードブランドのこと。
カード会社 クレジットカードの発行・管理を行っている会社。

国際ブランドとは、世界中で通用するクレジットカードのブランドをまとめて表す言葉です。国際ブランドは決済システムを提供しているだけであり、カードの発行や管理を行っているわけではありません。
利用者へのクレジットカード発行や利用代金の徴収といった一連の業務を行っているのはカード会社なので、審査を行うのもカード会社ということになります。

そのため、国際ブランドが違ってもカードを発行している会社が同じであれば、国際ブランドによって審査難易度に違いが出ることはないと考えられます。

国際ブランドによって発行元が異なる場合は審査難易度が異なる可能性がある

たとえば、楽天カードの国際ブランドは「VISA」「Mastercard」「JCB」「アメックス」の4つから選択できます。
これは、楽天カード株式会社が各国際ブランドとライセンス契約を結んでいるためです。国際ブランドが異なっても発行しているカード会社は同じなので、審査難易度に違いはないと推測できます。

しかし、クレジットカードの中には、国際ブランドによって発行しているカード会社が異なるケースがあります。
たとえば、ANAカードは「VISA」「Mastercard」「JCB」「アメックス」「ダイナースクラブ」の5つから国際ブランドを選択できますが、発行元のカード会社は以下のように異なります。

【ANAカードの国際ブランドと発行元のカード会社】

国際ブランド カード会社
VISA
Mastercard
三井住友カード株式会社
JCB 株式会社ジェーシービー
アメックス アメリカン・エキスプレス・インターナショナル・インコーポレイテッド
ダイナースクラブ 三井住友トラストクラブ株式会社

カード会社にはそれぞれ異なる特徴があり、対象とする顧客層にも違いがみられます。そのため、カード会社によってクレジットカードの審査基準が違ったとしても不思議ではありません。

クレジットカードの審査が気になる場合は、国際ブランドではなくカード会社に注目するのがいいでしょう。

審査難易度が低いカード会社は存在しない

カード会社によって審査基準が異なる可能性があるということは「もしかして、審査に通りやすいカード会社が存在するのでは?」と思った人もいるかもしれません。しかし、審査に通りやすいカード会社が存在するということは不可能です。

カード会社の中で、審査基準を公表している会社は1社として存在しません。審査難易度を知るには各社の審査基準をチェックして比較する必要がありますが、そもそも審査基準を知ることができない以上、難易度を判断することができないのです。

そのため、クレジットカードに申し込むときに「審査に通りやすいカード」「審査に通りにくいカード」などと気にするのは無意味な可能性があります。
クレジットカードの発行を検討している人は、カードに付帯する機能や特典をチェックし、自分に適したものを選択するようにしましょう。

日本国内における国際ブランドのシェア

株式会社イプソスの調査によれば、日本国内における国際ブランドのシェアは以下のとおりです。

【日本国内における国際ブランドのシェア】

国際ブランドのシェア

※引用:株式会社イプソス「クレジットカード利用実態調査

調査結果を見ると、全体的にはVISAの人気が最も高く、次いでJCB、マスターカード、アメックスとなっていることがわかります。
また、ゴールドカード、プラチナカードとカードランクが上がるにつれてアメックスとダイナースクラブのシェアが上がっていく様子もうかがえます。

日本で人気のある4つの国際ブランドには、以下のような特徴があります。

【日本で人気のある国際ブランドの特徴】

国際ブランドの名前 特徴
VISA 加盟店数は全世界200か国以上に約7,000万店舗。オリンピックのチケット購入、オリンピック会場での買い物に利用できる国際ブランドはVISAだけ。
Mastercard 加盟店数は全世界210か国以上に約7,000万店舗。コストコでの買い物に利用できる唯一の国際ブランド。
JCB 加盟店数は全世界に約3,500万店舗。日本発祥の国際ブランド。
アメックス 加盟店数は全世界に約4,400万店舗。特別な体験をするときに役立つ特典(アメリカン・エキスプレス・セレクト)を利用できる。

※:各国際ブランドの加盟店数はMastercard公式サイトから引用。

国際ブランドの選択に悩んだときは、紹介した4つの国際ブランドからいずれかひとつを選ぶのがよさそうですね。

加盟店数が最も多いのはVISAとMastercard

各国際ブランドの加盟店数を見ると、VISAとMastercardが最も多いことがわかります。

【国際ブランド別の加盟店数】

国際ブランド 加盟店数
VISA 約7,000万店舗
Mastercard 約7,000万店舗
Union Pay(銀聯) 約6,200万店舗
Discover 約5,100万店舗
アメックス 約4,400万店舗
JCB 約3,500万店舗
ダイナースクラブ 約3,400万店舗

VISAとMastercardの加盟店数は世界中に7,000万店舗あります。加盟店数が多いということはその分カードを使って買い物できる可能性が高くなるということなので「世界中のどこにいても買い物に使えるカードが欲しい」ということであれば、VISAかMastercardが付帯するクレジットカードを発行するのがいいでしょう。

「北米ではVISAが、ヨーロッパではMastercardが強い」「Mastercardのほうが海外で利用したときの為替レートが安い」などと言われることがありますが、どちらの主張にも明確な根拠はありません。
カードを利用できる店舗の数や国の数など、両社が発表しているデータを見る限りではVISAとMastercardは互角なので、どちらにするか迷った場合はくじ引きやサイコロで決めても問題ないといえるほど、どちらを選んでもいいでしょう。

ただし、コストコでクレジットカードを使いたい人はMastercardを選択してください。コストコでは、Mastercard以外のクレジットカードを利用することはできないので注意しましょう。

国際ブランドによってカード発行までの期間が変わる場合もある

国際ブランドの選択が可能なクレジットカードの場合、国際ブランドの選択によってはカード発行までに必要な期間が変わることがあります

例えば三菱UFJニコスが発行する三菱UFJカードは、VISA、MasterCard、JCB、アメックスから国際ブランドを選べますが、カード発行までの期間は以下のように異なります。

【国際ブランド別のカード発行期間】

国際ブランド名 最短発行期間
VISA 翌営業日
マスターカード 翌営業日
JCB 2営業日
アメックス 3営業日

国際ブランドを選べるカードを発行するとき、少しでも早くカードを手に入れたい場合は、申込前に国際ブランドごとの発行期間を確認すると良いでしょう。

同じ国際ブランドのカードを2枚以上発行することも可能

カード会社が異なる場合、クレジットカードの保有枚数に制限はないので、審査に通過すれば何枚でもクレジットカードを発行することができます。
そのため、VISAが付帯する楽天カードとVISAが付帯する三井住友カードを並行して利用したり、Mastercardが付帯するアコムACマスターカードとMastercardが付帯する楽天カードと同時に保有し、場面に応じて使い分けたりすることも可能です。

ただし、同じカード会社が発行するクレジットカードを2枚保有する場合は注意が必要です。
カード会社の中には、1枚目と2枚目で異なる国際ブランドを選択しなければならないケースがあるからです。

たとえば、ライフカードは同一カード・同一国際ブランドで2枚目を発行することができません。「VISAが付帯するライフカードとMastercardが付帯するライフカードを保有する」「JCBが付帯するライフカードとMastercardが付帯するライフカードを保有する」ということはできても、「VISAが付帯するライフカードを2枚保有する」ということはできないのです。

1枚目と同じカード会社のクレジットカードを追加発行したい人は、2枚目のカード発行条件を確認してから申込手続きを始めましょう。

「VISAがブラックになった」は間違い

「VISAカードの審査に落ちたからVISAカードでブラックになっている」という話を聞くことがありますが、国際ブランドごとにブラックリストがあるわけではありません。

クレジットカードの審査は、カード会社が申込書の記入内容と個人信用情報機関に記録されているカード利用履歴を照会して申込者に返済能力があるかどうかを確認します。そしてカード会社が「問題なし」と判断すれば、カードが発行されるという仕組みです。

個人信用情報機関の信用情報に過去の滞納・延滞情報(異動情報・金融事故情報)が記録されていることを、俗に「ブラックリスト入り」といいます。信用情報は全てのカード会社が見られるので、一度ブラックリスト入りしてしまうと信用情報が削除されるまでは全てのクレジットカード審査に通りにくい状態となってしまいます。

審査落ちしてしまった人は「VISAがブラック」ではなく、審査に悪影響を及ぼすような情報が個人信用情報機関に記録されているか、年収や属性が審査基準に満たなかった可能性があります
もし個人信用情報機関に延滞の履歴が記録されていることが原因で審査落ちになっているのであれば、JCBやMasterCardを申し込んでも審査通過の可能性は低いですが、年収や属性が満たなかったようであれば別のカード会社が発行しているVISAカードを申し込みましょう。

日本で人気のある国際ブランドを付帯させられるクレジットカードの例

ここからは、日本で人気のある国際ブランドを付帯できるクレジットカードを紹介します。

日本で人気のある国際ブランドすべてを選択可能な楽天カード

楽天カードは、インターネット通販サイト「楽天」を運営する楽天グループ株式会社の連結子会社である楽天カードが発行するクレジットカードです。

楽天カードは、日本で人気のある4つの国際ブランド(VISA・Mastercard・JCB・アメックス)の中から好きなものを選択できるクレジットカードです。
国際ブランドをVISA・Mastercard・JCB・アメックスの4つから選択できるのは、楽天カード以外だとセゾンカードや三菱UFJカードなどに限られます。

楽天カードは、カード利用額100円(税込)につき1ポイントが貯まるクレジットカードですが、楽天市場で利用した場合は獲得できるポイントが3倍にアップします。
貯まったポイントは1ポイント=1円として楽天グループのサービスで使えるほか、ファミリーマートやENEOS、すかいらーくグループ(ジョナサン、ガストなど)をはじめとする街中の楽天ポイント加盟店でも利用できます。

「抽選で100名に買い物金額をポイントとして全額還元」「特定店舗でのカード利用額に対してポイントを通常の2倍付与」など、獲得できるポイントが増えるキャンペーンを常に実施しているので、上手に活用すれば多くのポイントを獲得できる可能性がある点も特徴です。

  • 楽天市場以外でもポイント還元率1%
  • 楽天市場の買い物はポイント4倍以上
  • 楽天Edy200円毎に1ポイントGET

新規入会増加率は国内トップクラス。2枚目のカードとしてもおすすめ。

三井住友カードの特殊な1枚「三井住友カードRevoStyle」

三井住友カードRevoStyleは、三井住友カード株式会社が自社単独で発行するクレジットカードの中で唯一、リボ払い利用者向けに作られているカードです。創業55年の歴史を誇る三井住友カード株式会社の中でも、特殊な位置づけのクレジットカードであると言えます。

リボ払いは、月々の支払額を一定にして支払いの負担を調整できる支払方法です。そのため、三井住友カードRevoStyleは、自分のペースで利用代金を支払いたい人をターゲットとして発行されていると考えられます。

選択可能な国際ブランドはVISAのみですが、VISAの加盟店はMastercardと同じく世界に約7,000万店舗あるので、国内だけでなく海外でも買い物に利用できる可能性が高いカードといえるでしょう。
セブンイレブンやファミリーマート、ローソンなど、一部対象店舗で利用した場合は獲得できるポイントがアップする特典や、自分が選んだお店で獲得できるポイントがアップする特典などがあるのも特徴です。

ただし、三井住友カードRevoStyleはリボ払い専用カードなので、一括払いを利用できる他のクレジットカードとは異なる部分があります。三井住友カードRevoStyleの発行を検討している人は、申し込み前に特徴をよく確認するようにしてください。

  • 年会費永久無料
  • 安心と安全のお買い物保険が付帯
  • 家族カード・ETCカードも年会費無料

三井住友カードが発行しているリボ払い専用カード。お得な入会キャンペーン実施中♪

Mastercardのみ選択可能なアコムACマスターカード

アコムACマスターカードは、消費者金融のアコムが発行するクレジットカードです。国際ブランドはMastercardのみなので選択の余地はないですが、Mastercardブランドの楽天カードや三井住友カードを選択したときと同じように、世界にある約7,000万店舗での買い物にカードを利用できます。

国内で発行されているクレジットカードのほとんどはクレジットカード会社によって発行されていますが、アコムACマスターカードは消費者金融が発行するクレジットカードという点に特徴があります。

アコムACマスターカードでは、アコムのカードローン機能とショッピング機能を利用できます。利用限度額の合計はカードローンとショッピングで最大800万円です。

ただし、アコムACマスターカードは支払方法が自動的にリボ払いになる「リボ払い専用カード」です。
一括払いを選択できる他社のクレジットカードとは支払いの面で異なる部分があるので、申し込み前に公式サイトを確認して違いを理解しておきましょう。

  • カード発行・年会費永年無料
  • 20歳以上で収入があればアルバイト・パートの人も申込可能
  • カード発行可能か分かる3秒診断あり

インターネットから申込後、全国のアコム店頭窓口や自動契約機「むじんくん」で最短即日発行・即日受取が可能。

JCB CARD W

JCB CARD Wは、日本発祥の国際ブランド「JCB」を提供する株式会社ジェーシービーが発行するクレジットカードです。そのため、選択可能な国際ブランドはJCBに限られます。

JCB CARD Wは、カード利用額1,000円(税込)につき2ポイントを獲得できるクレジットカードです。貯まったポイントは楽天ポイントやdポイントをはじめとする他社ポイントのほか、ANAやJALといった航空会社のマイルなどと交換できます。

加盟店数ではVISAやMastercardに後れを取っているJCBですが、サービス面ではVISAやMastercardにはない独自の特典を有しています。
海外旅行中のJCBカード会員をサポートするため、海外27都市に設置された「JCBプラザ」は、そのうちの一つと言えるでしょう。

JCBプラザではオプショナルツアーやミュージカルチケット、レストランをはじめとする各種サービスの予約手続きを日本語でサポートしてもらえるほか、無料Wi-Fiサービスを利用することができます。

さらに、JCB プラザよりも提供サービスの種類が多い「JCBプラザ ラウンジ」という施設も海外8都市に設置されています。
JCBプラザ ラウンジでは、JCBプラザで受けられるサービスに加えて、フリードリンクや手荷物一時預かりなどのサービスを利用できます。

そのほか、東京ディズニーリゾートの宿泊プランやチケットが抽選で当たる「JCBマジカル」など、エンターテインメントに特化したキャンペーンも展開しています。
楽しみを提供してくれるクレジットカードに興味があるのならば、JCB CARD Wを発行するのも選択肢の一つになりそうですね。

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監修者 伊藤 亮太

人物 ファイナンシャルプランナー伊藤亮太
氏名 伊藤 亮太
職業 ファイナンシャル・プランナー
保有資格 CFP
DCアドバイザー
証券外務員
プロフィール

証券会社にて営業や経営企画部門、社長秘書などの業務に加えて、投資銀行業務にも携わる。
現在は独立系のファイナンシャル・プランナーとして、資産運用と社会保障を主に、相談・執筆・講演を行なっている。これまでの公演先には金融庁・日本証券業協会・大阪取引所・SBI証券・東海労働金庫・スルガ銀行など、金融業界で多数あり。