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更新日 : 2022.10.04

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高等職業訓練促進給付金

高等職業訓練促進給付金は、ひとり親の方を対象とした公的制度です。高等職業訓練促進給付金を利用することで、資格を取得するために修業する期間中の生活費を受け取れます。

高等職業訓練促進給付金の支給を受けるには、厚生労働省によって定められた対象者に該当しているうえで、所定の手続きを行なう必要があります。そこで、高等職業訓練促進給付金の概要とともに、支給の対象者や申請方法について解説していきます。

高等職業訓練促進給付金の概要

高等職業訓練促進給付金とは、ひとり親の方が資格を取得するために修業する期間の生活費を支援する制度です。
母子家庭の母または父子家庭の父といったひとり親の方を対象に、修業期間中の生活の負担を軽減する目的で制定されました。厚生労働省が管轄となり、全国の市区町村が主体となって実施されています。

高等職業訓練促進給付金の支給を受けた場合、原則的に資格を取得するための訓練期間中に毎月10万円が支給されます。支給された給付金は返済の義務がなく、生活費として使うことが可能です。

高等職業訓練促進給付金の対象資格一覧

高等職業訓練促進給付金の対象資格者一覧は下記のとおりです。

【高等職業訓練促進給付金の対象者】

訓練開始日以降、次のどちらにも該当するひとり親の方
1 児童扶養手当の支給を受けているか、同等の所得水準(※1)にある方
※1 例:お子さんが1人の場合、1年間の収入が365万円未満
2 養成機関において6月以上のカリキュラムを修業し、対象資格の取得等が見込まれる方
引用元:厚生労働省「高等職業訓練促進給付金のご案内|厚生労働省」

対象者でなければ、高等職業訓練促進給付金の支給を受けられません。ここからは、高等職業訓練促進給付金の対象者となる項目について解説していきます。

児童扶養手当の支給を受けている、または同等の所得水準にあること

高等職業訓練促進給付金の対象者となるには、児童手当の支給を受けている、または所得が児童手当を受けられる程度の水準にある必要があります。

所得とは、収入から必要経費を差し引いた金額のことです。勤務先から発行される源泉徴収票の「給与所得控除後の金額」の欄にも記載されていますが、国税庁「No.2011 課税される所得と非課税所得」を参考にして計算することも可能です。

児童手当を受けられる所得の基準については、子どもの人数などによって異なります。

【児童手当を受けられる所得の基準】
扶養親族(児童など)の人数 所得の基準
0人(前年末に児童が生まれていない場合など) 622万円
1人 660万円
2人 698万円
3人 736万円
4人 774万円
5人 812万円

参照元:内閣府「児童手当Q&A: 子ども・子育て本部 - 内閣府」

児童などの扶養親族の人数に応じた所得の基準を超えている場合、原則的には児童手当を受けられません。そのため、高等職業訓練促進給付金の支給を受けられないと推測できます。

なお、住んでいる地域の自治体では、高等職業訓練促進給付金に関する問い合わせが可能です。

現在の所得で高等職業訓練促進給付金の支給を受けられるかを判断できない場合、住んでいる市区町村の自治体に電話で相談をしてみると良いでしょう。

市区町村の自治体を探す際は、地方公共団体情報システム機構「J-LIS 地方公共団体コード住所」を参考にしてみてください。

6か月以上のカリキュラムの修業に取り組んでおり、対象資格の取得が見込まれる

高等職業訓練促進給付金の対象者となるには、6か月以上の期間を要するカリキュラムの修業に取り組んでおり、対象資格の取得が見込まれる必要があります。

【対象資格の例】
  • 看護師
  • 准看護師
  • 保育士
  • 介護福祉士
  • 理学療法士
  • 作業療法士
  • 調理師
  • 製菓衛生師等の国家資格や、シスコシステムズ認定資格、LPI認定資格といったデジタル分野などの民間資格 など

参照元:厚生労働省「高等職業訓練促進給付金のご案内|厚生労働省」
※上記はあくまで一例であるため、他の資格も対象となる場合があります。

なお、住んでいる地域の自治体では、高等職業訓練促進給付金に関する問い合わせが可能です。

取得を予定している資格が対象資格に該当するかを判断できない場合、住んでいる市区町村の自治体に電話で相談をしてみると良いでしょう。

市区町村の自治体を探す際は、地方公共団体情報システム機構「J-LIS 地方公共団体コード住所」を参考にしてみてください。

高等職業訓練促進給付金の支給額と支給期間

高等職業訓練促進給付金の支給期間は、資格を取得するために修業する期間の全期間です。上限を4年間として、資格の取得を目的として修業する期間においては支給を毎月受けられます。

支給額は世帯によって異なり、具体的には下記の金額と定められています。

【高等職業訓練促進給付金の支給額】
支給額
市町村民税非課税世帯 月額100,000円
※養成機関の課程が修了する最後の12か月は月額140,000円となる。
市町村民税課税世帯 月額70,500円
※養成機関の課程が修了する最後の12か月は月額110,500円となる。

参照元:厚生労働省「母子家庭自立支援給付金及び父子家庭自立支援給付金事業の実施について|厚生労働省」

たとえば、市町村民税が非課税の世帯であれば、高等職業訓練促進給付金として月に10万円を受け取れます。そして、養成機関の課程が修了する最後の12か月の間は支給額が4万円増額されるため、月に14万円が支給される仕組みです。

なお、市区町村の自治体では、個人情報の保護のため電話で確認はできませんが、窓口に出向くことで市町村民税が非課税であるか否かを調べられます。自分の世帯が非課税世帯か否かを調べる際は、住んでいる地域の自治体に出向くことを検討してみてください。

市区町村の自治体の電話番号や住所については、地方公共団体情報システム機構「J-LIS 地方公共団体コード住所」を参考にしてみてください。

高等職業訓練促進給付金の申込方法

高等職業訓練促進給付金が支給されるまでの大まかな流れは、下記のとおりです。

【高等職業訓練促進給付金が支給されるまでの大まかな流れ】

1.住んでいる地域の自治体(役所など)に高等職業訓練促進給付金の利用に関する相談をする
2.対象資格の取得を目指して養成機関で修業を開始する
3. 修業の開始後、住んでいる地域の自治体に高等職業訓練促進給付金を申請する
4.原則、申請をした月に高等職業訓練促進給付金が支給される
参照元:厚生労働省「高等職業訓練促進給付金のご案内」「母子家庭自立支援給付金及び父子家庭自立支援給付金事業の実施について」

高等職業訓練促進給付金の支給を受けるには、まず住んでいる地域の自治体に相談する必要です。

相談後に対象資格を取得するための修業を開始し、自治体へ高等職業訓練促進給付金の申請をすることで、申請した月に給付金が支給される流れです。

市区町村の自治体の電話番号や住所を調べる際は、地方公共団体情報システム機構「J-LIS 地方公共団体コード住所」を参考にしてみてください。

申請時には必要書類の提出が求められる

住んでいる地域の自治体で高等職業訓練促進給付金を申請する際は、必要書類の提出が求められます。求められる必要書類は市区町村によって異なりますが、下記のような書類は共通で提出が必要だと考えられます。

【提出が求められると考えられる必要書類】
  • マイナンバーカードや運転免許証といった住所を証明できる書類
  • 児童扶養手当証書の写しなどの児童手当の支給を証明できるもの、または所得証明書のような所得を証明できる書類
  • 在籍証明書などの養成機関の在籍を証明できる書類

高等職業訓練促進給付金の支給を受けるには住んでいる市区町村で申請を行なう必要があり、市区町村に住所があると認められなければ申請できないと考えられます。
そのため、マイナンバーカードや運転免許証といった住所を証明できる書類の提出は、高等職業訓練促進給付金の申請時に求められると推測できます。

また、「児童手当を受けている、またはそれと同等の所得水準である」「資格の取得を目指して養成機関で修業をしている」を満たせなければ、高等職業訓練促進給付金の対象者に該当しません。
そのため、児童扶養手当証書の写しまたは所得証明書、養成機関から発行された在籍証明書といった書類の提出も必要になると考えられます。

なお、住んでいる市区町村によっては、上記以外の書類の提出も求められる場合があります。たとえば、川崎市では、世帯全員の戸籍謄本、住民票などの書類の提出も必要です。

高等職業訓練促進給付金を申請する際は、事前に住んでいる市区町村の公式サイトなどから、提出が必要な書類を調べておくと良いでしょう。

支給の対象者に該当しなくなった際は届け出が必要になる

高等職業訓練促進給付金の支給を受けた後に、対象者に該当しなくなった際は、住んでいる市区町村へ届け出が必要となります。対象者に該当しなくなる例には、下記が挙げられます。

【対象者に該当しなくなる例】
  • 支給を受けた後にひとり親家庭ではなくなった
  • 支給を受けた後に資格を取得するための修業を取りやめた

対象者に該当していないにもかかわらず高等職業訓練促進給付金の支給を受けるのは、不正受給に当たる行為です。不正受給が発覚すると、支給された金額を返還するだけでなく、詐欺罪として罪に問われる可能性もあります。

高等職業訓練促進給付金の支給後に対象者として該当しなくなった際は、速やかに住んでいる市区町村に届け出を出すようにしてください。

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