貸金業者登録番号

貸金業を行なうには、貸金業法という法律に基づいて、財務局または都道府県に登録をしなければなりません。そして、財務局または都道府県から交付される番号のことを貸金業者登録番号といいます。略称として、登録番号と呼ばれることもあります。

貸金業者登録番号は、貸金業者の営業所や公式サイトなどに「○○(都道府県名)財務局長(〇)第○○号」のように表記されています。

なお、貸金業者であれば登録番号が必ず交付されていますが、交付されていないにもかかわらず貸金業を行なっている業者は法律を遵守しない違法な業者です。

違法な業者の被害に遭わないためにも、貸金業者から借入をする際は、借入先に貸金業者登録番号が交付されているか否かを事前に確かめておくことも重要です。

貸金業を行なうための登録を受けているか否かは、金融庁の公式サイト 「登録貸金業者情報検索サービス : 金融庁」で確認できます。

貸金業者

貸金業者とは、財務局または都道府県に登録をしており、お金を貸す業務を行なっている業者のことです。貸金業者に該当する業者と該当しない業者の例は、下記のとおりです。

【貸金業者に該当する例と該当しない例】
具体例
貸金業者に該当する業者 ・消費者金融
・クレジットカード会社(※)
※貸金業法が適用されるのはキャッシングの取引のみ。ショッピングの取引に貸金業法は適用されません。
貸金業者に該当しない業者 ・銀行
・信用金庫
・信用組合
・労働金庫

参照元:「貸金業法Q&A:金融庁」

貸金業者に該当するのは、消費者金融やクレジットカード会社などです。消費者金融からの借入やクレジットカード会社のキャッシングによる借入には、貸金業法という法律が適用されます。

一方、銀行や信用金庫などは貸金業者に該当せず、貸金業法ではなく他の法律を遵守して融資を行なっています。

なお、金融庁の公式サイトには、「登録貸金業者情報検索サービス」が用意されています。登録貸金業者情報検索サービスを利用することで貸金業者の検索が可能です。

金融商品

金融商品とは、銀行や証券会社、保険会社といった金融機関が提供・仲介する商品のことです。金融商品に該当するものの例には下記が挙げられます。

【金融商品の例】
  • 預貯金
  • 投資信託
  • 株式
  • 債権
  • 社債
  • 公債
  • 保険

なお、一般的に金融商品は、「安全性」「収益性」「流動性」の3点から評価されます。

【金融商品が評価される3点】
内容
安全性 金融商品に充てた資金が減ったり、期待していた利益が得られなくなったりする危険性がないこと。
収益性 利用する金融商品によって利益を期待しやすいこと。
流動性 必要なときに現金に換えやすいこと。

金融商品が評価される点には、両立しない関係にあるものもあります。そのため、基本的に、「安全性」「収益性」「流動性」のすべてを持つ金融商品はありません。

金融機関

金融機関とは、資金の余剰部門と不足部門のお金の流れを仲介する機関のことです。お金の流れを仲介する機関であることから、金融仲介機関と呼ばれることもあります。

【金融機関が行なう仲介のイメージ】

金融機関が行なう仲介のイメージ

金融機関を大別すると、「中央銀行」「公的金融機関(政府系金融機関)」「民間金融機関」に分かれます。それぞれの具体例の機関は下記のとおりです。

【政府系金融機関と民間の金融機関の具体例】
具体例
中央銀行 ・日本銀行
公的金融機関 ・日本政策金融公庫
・日本政策投資銀行
・国際協力銀行 など
民間金融機関 預金を取り扱うものと、取り扱わないものでわかれる
【預金を取り扱う機関】
・都市銀行
・地方銀行 など
【預金を取り扱わない機関】
・ノンバンク
・証券会社 など

なお、金融庁の公式サイトでは、民間金融機関に該当する機関が公表されています。民間金融機関に該当する機関は、金融庁の公式サイト「免許・許可・登録等を受けている業者一覧 : 金融庁 」で確認が可能です。

連帯保証人

連帯保証人とは、債務者からの返済がない場合、債務者に代わって借金を返済することを約束した人のことです。

似ている言葉として「保証人」がありますが、保証人と連帯保証人には、催告・検索の抗弁権の有無に違いがあります。催告・検索の抗弁権の内容は、下記のとおりです。

【催告・検索の抗弁権について】
内容
催告の抗弁権 民法452条 で定められている。
金銭の貸し手から保証人が返済の請求を受けた際、まず債務者に請求してほしいと主張できる権利。
検索の抗弁権 民法453条で定められている。
財産の差し押さえが必要な場合、債務者の財産を先に差し押さえるように主張できる権利。

催告・検索の抗弁権はどちらも民法で定められている権利であり、保証人として契約する際はこれらの権利が認められます。しかし、連帯保証人として契約する場合、催告・検索の抗弁権は認められません。

なお、金銭の貸し手は、債務者と同様に連帯保証人へ返済の請求が可能です。連帯保証人として契約する際は、自分に債務者と同等の責任が生じることを理解しておくことが重要です。

利息制限法

利息制限法とは、借り手の金利の負担を軽減するために制定された法律のことです。利息制限法では、借入をする場合、適用される金利の上限が借入額に応じて定められています。

【利息制限法で定められている金利の上限】
借入額 金利の上限
10万円未満 年20.0%
10万円~100万円未満 年18.0%
100万円以上 年15.0%

参照元:「利息制限法 | e-Gov法令検索 」

たとえば、10万円を借入する場合、利息制限法により適応される金利は年18.0%までとなります。10万円の借入で年18.0%を超える金利が適用された場合、超過分の金利は無効となり、貸し手側は行政処分の対象となります。

ただし、この条件で超過分の金利の無効や行政処分となるのは、利息制限法が改正された2010年6月18日以降の契約です。2010年6月18日よりも前に締結された契約の場合、超過分の金利は無効になりません。

なお、利息制限法のように金利の上限が定められている「出資法」という法律もあります。

過去には出資法と利息制限法で定められた金利の上限に差があったため、いわゆる「グレーゾーン金利」という金利での貸付が認められていました。
2010年に出資法が改正され、金利の上限が利息制限法と同じ数値の年20.0%までに引き下げられたことにより、グレーゾーン金利は撤廃されました。

ノンバンク

ノンバンクとは、民間の金融機関のうち、預貯金業務をもたず、主に融資を行なっている金融機関の総称のことです。銀行や信用金庫といった預貯金業務を行なう金融機関は該当しません。

ノンバンクは消費者向けと事業者向けのものに分けられ、それぞれの具体例には下記が挙げられます。

【ノンバンクの分類と具体例】
分類 具体例
消費者向けのノンバンク ・消費者金融
・信販会社
・クレジットカード会社
事業者向けのノンバンク ・事業金融会社
・リース会社

ノンバンクに該当する会社は、いずれも「信用供与」と呼ばれている、借り手を信用したうえで資金や商品を一時的に貸す業務を行なっています。信用供与を行なうための資金は、基本的に銀行や保険会社などから集められます。

なお、1990年代にノンバンクによる悪質な営業が国会で問題視されましたが、貸金業法出資法の改正などの政策により、現在は悪質な営業を法的に取り締まる体制がとられています。ノンバンクは法律を遵守して営業するため、現在悪質な営業は行なわれていないと言えます。

日本政策金融公庫(日本公庫)

日本政策金融公庫とは、民間の金融機関が行なう業務の補完をしつつ、国民生活の向上の寄与を目的として設立された政策金融機関です。具体的には、事業資金や教育資金の融資などを行なっています。
正式名称は「株式会社日本政策金融公庫」ですが、略称として日本公庫と呼ばれることもあります。

2008年、株式会社日本政策金融公庫法という法律に基づいて、国民生活金融公庫・中小企業金融公庫・農林漁業金融公庫・国際協力銀行(国際金融等業務)を統合することで、日本政策金融公庫は設立されました。

日本政策金融公庫では統合元である4つの機関の事業が行なわれていましたが、2011年に国際協力銀行が分離されました。以降、国民生活金融公庫・中小企業金融公庫・農林漁業金融公庫の事業が日本政策金融公庫で行なわれています。

日本政策金融公庫が行なう事業の例は下記のとおりです。

【日本政策金融公庫が行なう事業の例】
具体例
国民生活事業 国民一般向けの業務
【具体例】
・小口の事業資金の融資
・創業や事業再生、事業承継、ソーシャルビジネス、海外展開の支援
・国の教育ローン、恩給や共済年金などを担保とした融資
農林水産事業 農林水産業者向けの業務
【具体例】
・担い手を育て支える農林水産業者向けの融資
・食の安全の確保、農食連携を支える加工流通分野向けの融資
・コンサルティングやビジネスマッチングなどの経営支援サービス
中小企業事業 中小企業者向けの業務
【具体例】
・中小企業への長期の事業資金の融資
・新事業や事業再生、事業承継、海外展開の支援
・証券化の支援
・信用保証協会が行なう債務の保証にかかる保険引き受けなど
・ビジネスマッチングなどによる経営の課題解決の支援
危機対応等円滑化業務 ・主務大臣が認定する金融秩序の混乱や大規模災害などの発生時に指定の金融機関に一定の信用の供給を行なう業務
・低炭素投資促進法などの法律に基づいて、指定の金融機関への貸付などを行なう業務

参照元:日本政策金融公庫公式サイト「政策金融機関の業務の概要|日本政策金融公庫」

なお、日本政策金融公庫が用意する融資制度は、公式サイトから確認可能です。公式サイト「融資制度一覧から探す|日本政策金融公庫」には、融資の対象者や限度額などの条件も記載されています。

貸金業法(改正貸金業法)

貸金業法とは、消費者金融などの貸金業者や、貸金業者からの借入について定めている法律のことです。

2006年12月に従来の法律が抜本的に改正され、段階的な施行を経て、2010年6月18日に改正後の貸金業法が完全施行されました。従来の貸金業法と区別する文脈において、改正貸金業法と呼ばれることもあります。

貸金業法の対象となるのは、お金を貸す業務を行ない、財務局または都道府県に登録している業者です。具体的には、消費者金融やクレジットカード会社などが該当します。

銀行などの金融機関もお金を貸す業務を行なっていますが、これらは貸金業者ではありません。銀行などの金融機関は、銀行法という法律を遵守して業務を行なっています。

改正された貸金業法の概要は下記の通りです。

【改正された貸金業法のポイント】
各ポイント  具体的な内容
総量規制の導入  ・借入額の制限
・個人信用情報機関の信用情報の利用
・借入額に応じて収入証明書類の提出を義務付け
上限金利の引き下げ  ・借入額に応じて年15.0%〜年20.0%に上限金利を引き下げ
貸金業の適正化  ・貸金業協会の設立
・貸金業者による取り立て規制を強化
・政府による監督の規制を強化
・違法な業者への罰則を強化

参照元:日本貸金業協会「貸金業法の概要【貸金業界の状況】 | 日本貸金業協会

2006年の改正によって、貸金業法では借り手の返済能力を超える借入を防ぐために「総量規制」が導入されました。

総量規制により、消費者金融などの貸金業者から年収の3分の1を超える借入は禁止されています。また、借入額に応じた収入証明書類の提出や、借り手の信用情報の利用が義務付けられました。

信用情報とは、ローンやクレジットカードなどの信用取引における利用履歴のことです。信用情報は個人信用情報機関という機関によって管理され、貸金業者は利用者の信用情報を参照できる仕組みになっています。

また、借り手の金利負担の軽減のため、法律上の上限金利も従来の年29.2%から、借入金額に応じて年15.0%〜年20.0%に引き下げられました。上限金利とは、適用される金利のうち最も高い金利のことです。

さらに、借り手の保護のため、貸金業協会の設立や取り立て規制や政府による監督の規制を強化、違法な業者への罰則の強化などをはじめとして、貸金業の適正化も行なわれています。

総量規制

総量規制とは、借り過ぎや貸し過ぎを防止するために定められた規制のことです。貸金業法という法律が改正されたことで、2010年に施行されました。

総量規制の具体的な内容は、貸金業者が個人に融資をする際、融資できる金額の総額を最大でも年収の3分の1までとするものです。貸金業者の例と該当しない例としては、下記が挙げられます。

【貸金業者に該当する例と該当しない例】
具体例
該当する例 ・消費者金融
・信販会社
・クレジットカード会社
該当しない例 ・銀行
・信用金庫
・信用組合
・労働金庫

参照元:日本貸金業協会「お借入れは年収の3分の1まで(総量規制について)【貸金業界の状況】 | 日本貸金業協会」

総量規制の対象となるのは、消費者金融や信販会社といった貸金業者です。そのため、消費者金融や信販会社が個人に融資できる金額の総額は、原則年収の3分の1以下となります。

たとえば、年収が300万円の場合、貸金業者から借りられる金額の上限は100万円までとなります。総量規制の観点でいえば、借り手は貸金業者から100万円を超える金額を借りることはできません。
仮に総量規制を超える融資が行なわれた際は、借り手が処罰を受けることはありませんが、その融資を行なった貸金業者は行政処分などの処罰に貸されます。

なお、「総量規制になじまない貸付」であれば、総量規制の除外貸付として分類されて、総量規制にかかわらず借入が可能と判断されます。

また、「顧客の利益の保護に支障を生ずることがない貸付」であれば、総量規制の例外貸付としてみなされて、貸金業者から年収の3分の1を超える借入を例外的に受けられます。

総量規制の除外貸付や例外貸付に該当する具体例については、日本貸金業協会の公式サイト「総量規制が適用されない場合について【貸金業界の状況】 | 日本貸金業協会」から確認できます。